CSRへの取り組み

攻めのCSR活動 〜社会の期待に答える〜

社会とのコミュニティによる価値創造

未来社会の産業構造に変革をもたらせる製品
現代社会にはSDGsのように解決しなければならない課題が数多くあります。当社グループは社会を構成する企業の一員として、サステナブルな社会の実現に向け自社の固有技術や製品を用いてこれらの課題に取り組むことが重要と考えています。また同時に“志”を同じくする他業種や同業他社の皆様と手を携え、未来社会の産業構造に変革をもたらせる商品や事業の創出も図っています。

“社会とのコミュニティによる価値創造”でめざすゴール

共創で社会に変革をもたらせる会社となる
社会とwin-winの関係を構築する

事例紹介

MATSURIへの参画 〜微細藻類由来のバイオイベントの開発〜

MATSURIとはバイオベンチャー企業群「ちとせグループ」がカーボンニュートラルの実現に向け、微細藻類を活用した新産業の構築をめざした日本発の企業連携型プロジェクトです。藻類には海藻のような大型藻類と微細藻類がありますが、ちとせグループでは微細藻類を主体に2021年4月、20社のパートナー企業とともにスタートをきりました。当社はそのときから参画しています。MATSURIは“MicroAlgae Towards SUstainable & Resilient Industry”の頭文字をとっており、“持続可能でかつ強靭な産業を微細藻類でめざす”となります。また、現在パートナー企業は79社となっています。

当社がMATSURIに期待していることは、微細藻類を出発原材料に用いたバイオペイントの開発です。当社はすでに植物由来の原材料を使用したバイオペイントを開発していますが、微細藻類は菜種油に比べて約10倍のオイル収量があります。

また植物と比較して少量の水で生産でき、水と光があれば基本的にどこでも培養できることから、砂漠や荒地のような農業利用が難しい土地や耕作放棄地を有効活用して培養することが可能なため、食糧の安定供給が課題となるこれからの時代に、食糧生産と競合しないという点は非常に重要なメリットといえます。

当社は、2025年までに微細藻類由来の原材料を使用したバイオペイントの商品化を行い、お客様への提供をめざしています。

株式会社TBM 〜環境配慮製品の共創〜

TBM社が開発したLIMEX(ライメックス)は、炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材です。世界40ヶ国以上で特許を取得しており、COPやG20の国際会議で紹介される他、日本の優れた技術として、UNIDO(国際連合工業開発機関)のサステナブル技術普及プラットフォーム「STePP」に登録されています。

主原料となる石灰石は、資源輸入国である日本においても自給率100%、地球上に非常に豊富に存在する資源です。石灰石は一般的なプラスチックと比較して同体積の焼却時にCO2排出量を約58%排出削減できるため、プラスチック代替素材の主原料として石灰石を用いることで石油由来プラスチックの使用量を抑え、焼却時のCO2排出量を削減できます。そして、ポリプロピレンベースのLIMEXが射出成形によって化粧品容器や建設資材向けに使用される際、そのコーティング材として当社のバイオペイントを適用し、環境配慮製品の共創を進めています。

また、TBM社はGreenore Limited社が製造した、ケミカルプラントから排出されるCO2を回収し、製鉄工場から排出される副産物である鉄鋼スラグに含まれるカルシウムイオンと化学合成することで、LCA上、カーボンネガティブが見込まれるCCU(Carbon Capture and Utilization)炭酸カルシウムをLIMEXの主原料として使用した「次世代LIMEX」を開発しました。よって、次世代LIMEXに対しても当社のバイオペイントを適用していきます。またCCU炭酸カルシウムを使用した各種塗料開発にも着手しています。

TBMと当社グループが連携し、当社製品バイオペイントを活用したLIMEX

お客様から選ばれる塗料メーカーになる、そのためには固有技術や製品だけではなく、コミュニティによる価値創造、つまり人が集まって成り立つ、共通の絆からのアウトプットが必要になってきます。今後も“志”を同じくする他業種や同業他社の皆様と接触する機会を多く持ちながらお客様から選ばれる塗料メーカーになるために邁進していきます。

武蔵塗料ホールディングス株式会社
営業本部 本部長小澤 清弘
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